「お帰り、マスヤマ!」
喜びと共に抱き上げられた時、首に巻かれた臙脂のリボンが、ちりん、と鳴った。
僕が勘と匂いを頼りにここに辿りついた時、彼は僕を覚えていてくれた。「あの時のにゃんこだな!」と笑って、傍にいることを許してくれた。彼がいればぼくはどんなところでも良かったが、実際この部屋は日当たりも良くて居心地がとてもいい。
彼と一緒に暮らしていた先住者は、最初は「先生は何でも拾ってくるんだから」と渋い顔だったが、良く僕の面倒を見てくれる。僕の食事はいつも彼が作ってくれるのだが、熱すぎないようちゃんと冷ましてから出してくれる。今も散歩から戻った僕のために、新鮮な水を入れてくれた。
主人の腕の中は魅力的だったが、喉もとても渇いている。するりとすり抜けてしまうと、彼の残念そうな声が聞こえた。
水を飲んでいる間も、彼が優しい目で僕を見ているのがわかる。大きな2つの瞳はいつもきらきらしていて、人間というよりは僕らに近いように思う。主人を待たせてはいけない。直ぐに飲んでしまおうと一心不乱に顔をつっこむ僕を見て、「そんなに急いで飲まなくても水は逃げないぞ!」とからかった。
水も飲み終わったので、僕は机の上に飛び乗った。広い天板が日光に暖められていて、ここに寝転ぶと最高に気持ちいいのだ。何かかさかさしたものが一杯散らばっているが、構うことはない。その上に横になると、人間の声が聞こえる。
「あーあ、書類がぐちゃぐちゃじゃないか。仕方ないなぁ。先生、出しっぱなしにしないでくださいよ。うちには――――」
こういう仕事をしてくれる人がいないんだから。
煩いなぁ和寅は、なぁマスヤマ。としなやかな指が僕の背中を撫でる。僕の身体は白地に点々と散らばった黒い斑のところだけ、太陽で余計に暖まっている。彼はそれを指で触って、確かめるのが好きだった。それでは飽き足らなくなったのか、僕の痩せた前足を引っ張って膝に落としてくれた。布のズボンを通して伝わる体温は、僕よりずっと低い。僕の毛皮で暖まってくれれば良いと思い、収まりがいいように丸くなった。
柔らかな腹、額、顎の下を彼の指がくすぐる。気持ちが良いので、思わず声を上げると、「うはは悪かった、怒るな怒るな」とその指は離れていった。背中にそっと添えられる大きな手も心地よいけれど、もっと撫でてほしいのに。
ぽかぽかと温い午後、とても眠たくなってきて目を薄く閉じる。眠りに落ちる前にいつも思うのは、こうして可愛がってもらえることへの幸せと、それに何も返せないこの身の歯がゆさだ。僕らの頭はそんなに大きくないので、山を越えたり河を越えたりしているうちに、どうしてここに来たのかも忘れてしまった。何か彼にしたいことがあった筈なのに。言いたいことがあった筈なのに。
せめて感謝を伝えたくて、「ありがとう」と言ったけれど、彼の手は変わらず僕の背を撫でるだけだ。どうしようもなく悲しいけれど、それ以上にどうしようもなく眠い。抗えない睡魔に力の抜けた尻尾を白い指が掬った。
必死に覚えた、彼の名前。
榎木津さん、榎木津さん。
いくら呼んでも、叫んでも、僕の喉から毀れるのは、
にゃあ。
という声ばかり―――――
自分の寝言で目が覚めた。
まだぼんやりしたまま、布団から身を起こす。益田は目の前に垂れ落ちてきた前髪をかき上げ、夢と現実の間をふらふらとさまよっていた。今まで見ていた夢が急速に形を失っていく。
「久々に夢なんか見たなー」
もうどんな夢だったか良く思い出せない。舞台が薔薇十字探偵社だった気はしたのだが、その所為でか現実と微妙に混ざってしまってわからなくなった。熱い珈琲に溶かした白砂糖が、さらりと形を失って甘く消えていくようだ。なんだか無性に珈琲が飲みたい。出社したら、和寅に頼んで用意して貰えないだろうか。そこまで考えたところで、益田ははたと気がついた。
「うわわわわ、もう昼だ!」
洗顔もそこそこに、下宿を飛び出した。
階段を駆け上がるたび、ばたばたと革靴の足音がする。辿りついた事務所の扉は閉て切られていたので、ドアノブに手をかけて転がるように飛び込んだ。騒がしいカウベルの音と同時に「遅れてすみません!」と叫ぶと案の定そこにいたのは、愛しい僕の神様。足音で気づかれていたのか…叱られる気がする。お怒りを予期して首を竦めたのが益々お気にめさなかったのか、彼は僕を怒鳴りつける。
「遅いぞ、マスヤマ!」
降り注ぐ罵詈雑言の嵐にがっくりと項垂れた時、首に巻いた臙脂のネクタイが、音もなく揺れた。
――――
遅刻ですが猫の日話です。寝てる話が…続いて…い…る…。
益田がにゃんこだったらきっと無条件で愛されるけど、益田がしたいことは人間でなければ出来ないことばかり。
眠ってしまっていた。
陽が傾いているのを見ると、随分長い間だったようだ。
このところ忙しくてちゃんと睡眠を摂っていなかったことを思い出す。
首の付け根が突っ張るのを感じ、益田はうなじを撫で摩る。張った筋を指で圧迫すると、思わず痛ててと声が漏れた。
革張りのソファにも随分馴染んだものだ。本来応接用なのだが、今はその他に益田の仕事机としても、泊まり込んだ時の寝床としても働いている。
夕陽も落ちかけ、フロアは紫色の薄暗さだ。電気を点けようと立ち上がろうとしたが、脚に力を入れたところで益田は息を呑んだ。
膝の上に、というか腿の上に、「何か」がいる。
「え、榎木津さん」
榎木津が自分の脚に頭を預けて眠っていた。
規則正しい寝息をたてている。本当に良く寝ているようだ。
その眠りを暖め、守っているカーキ色の掛け布は、どういうわけか益田の外套だった。
益田がソファの真ん中に陣取っていたため、榎木津が横たわるのに十分なスペースはないはずだ。座面にあるのは腰から上だけで、不穏当に長い脚は見えない椅子に座っているような姿勢で床についている。
「器用な寝方だなぁ…」
益田は驚くより先に感心してしまう。
寝顔はきちんと正面を向いていて、腕は胸の上で組まれている。子供のような寝息と、ズボン越しに伝わる体温がなければ蝋人形に見えたかもしれない。
肉の薄い自分の脚では木の棒を枕にしているのとそう変わらない筈だ。
寝心地の点でもいつも彼が使っている羽枕とは比べ物にならないだろうが、意に介す様子もない。
栗色の髪が大きな猫のように見えて、益田はそっと手を彼の髪に差し入れた。柔らかな感触が、さらさらと指の間を通り抜けていく。
湧き上がる感情は、榎木津が自分にこうして無防備な姿を曝していることへの安堵であり、感謝であり、言い知れぬ不安でもあった。
暮れ時がそうさせるのだろうか。
(僕は、どうして)
榎木津の頭の形を直に感じながら、益田は思いに耽る。
自分が彼に抱いている感情の事は自覚していた。それは探偵助手としても、下僕としてもふさわしくない、大それた想いだ。自分の感覚全てで彼を探し、彼の感覚が少しでも自分に向いてくれることをいつも望んでいる。
こうしているのは喜ぶべきことで、榎木津の気紛れによって降って湧いた幸福で、享受してもいいと思う。そうするべきだ。例え彼が目覚めるまでの、束の間の夢のようなものだとしても。
なのに幸福は時が経つとともに、もやもやと黒い霧へと姿を変え、いつも益田を苦しめるのだ。
どうして幸せを持っていることが出来ないのか。何も考えず、菓子を与えられた子供のように、一時でも甘さに浸ることが出来ないのか。
この心配はどこから来るのだろう。
榎木津の頭の重さで脚が痺れてきた。夜闇に沈みつつある室内でも尚白い榎木津は、いよいよ人形のように見える。
よく慣れた足音が近づくのを感じ、益田は榎木津の髪から手を引いた。少し慌てたが、無理やり取り除けたら榎木津の眠りを妨げてしまう。ただでさえ不安定な姿勢だ。転んで頭でも打ったら大変なことになる。
首だけでおろおろする益田に、事もなげに声がかかる。
「よく寝ておいでだ」
「和寅さん、いやその、これはですね」
暗がりをすり抜けて、和寅が歩いてきた。捧げ持つ盆に乗せられたカップからは、白い湯気が上がっている。
机上に置いては、身を乗り出した時に榎木津が目を覚ましてしまうと思ったのだろう。直接手渡された紅茶は温かく喉を通っていく。そう言えば喉が渇いていた。
「電気は点けないよ。先生が起きてしまうから」
「榎木津さんがここで寝てるの知ってたんですか?」
知ってるよ、そう言った和寅は対になったソファに腰掛ける。
「私が見た時には君はもう寝ていたね。そこに先生がその姿勢で横たわっていたけど、全然起きやしない」
――――和寅もさすがに驚いて、榎木津に声をかけた。
「何やってんですか先生」
「うん、これは寝づらいぞ。すごーく寝づらい」
首をごそごそ動かして、安定する場所を探している。その度に益田は呻いたが、目を覚ます様子はなかった。
「無理してそんな所で寝なくても、お昼寝なら寝室に行けばいいでしょう。ソファももう一つ空いてるし」
「いいんだ。うん、枕が硬いのにはまぁ慣れたけどちょっと寒いな。そこにマスヤマの外套かかってるだろう、それでいいや。持ってきて」
外套を被せられた榎木津は、下僕の寝顔を見上げる。
多少眠りは浅いところまで来たようだがおおむね安らかそうなのを見て、榎木津は満足を得る。
「お客さんが見たらたまげますからもう今日は閉めますよ」
和寅がドアに鍵をかけて戻った時には、眠っているのは2人になっていた。
「幸せ者だね益田君」
「皮肉言うのやめてくださいよう」
益田は唇を尖らせ、幾分冷めた紅茶を一気に流し込む。和寅は空になったカップを受け取ると、立ち上がった。
「行っちゃうんですかあ」
「私がいてどうするんだ。君はせいぜい先生を起こさないように静かにしているんだね」
嗚呼でも今起こさないと夜中眠らなくて騒がしいかなぁ、とは随分な言い様だ。幼児にでも向ける言葉のようだが、あながち間違っても居ない。
立ち去った和寅の背を見送った益田は、少しずれた外套を榎木津に掛け直してやった。
目が覚めたらまた、首が痛いのなんだのと大騒ぎするんだろう。そして自分は「僕のせいじゃありませんよう」とか言って馬鹿になって、それを聞いた和寅がやれやれとばかりに榎木津のための茶を持ってくるのだろう。
益田はそれでいいと思った。
眠っている榎木津はただ綺麗なばかりで、落ち着かない。気を許して、心中を吐露しそうになる。
胸の内に渦巻く複雑な感傷を飼い殺しながら、益田は目を閉じた。
――――
一度に大きな幸せを与えると泣いてしまうので、小さな幸せを小出しにして、困ったように笑って欲しい。
街が眠りに就き、夜の帳が榎木津ビルヂングを覆う頃。
営業を終えた薔薇十字探偵社には、3つの人の気配がある。
1つはもう眠りについた和寅。
あと2つは、神の寝室にあった。同じ寝台の上にいる、榎木津と益田のものだ。
見詰め合う2人の肢体を、カーテンの隙間から漏れる月光が照らしている。
シチュエーションこそ立派だが、そこには色気も素っ気もなく、ただ妙にピリピリした空気が流れていた。
暗がりの中でもなお強い榎木津の両目が、益田に突き刺さる。
「いやですから、榎木津さんのお好きな方でお願いしますって」
「その『お願いします』って言うのはなんだ!ぼくはお前にお願いされて寝ようっていうわけじゃないぞ」
「そうは言いますけど、僕ぁそういう艶っぽい事は不得手なんですよぅ」
生々しくて、と言って益田は目を逸らした。
常日頃自称する通り、出来れば表層に流されるまま生きていきたい性質の益田だ。それは色事においても同じことだったらしく、実際これまでも榎木津の気分次第で浚われるようにして嵐の夜を過ごしたこともある。
ところが今夜は常と違っていた。寝室に引き込まれたまでは良かった――というのもおかしな話だが、榎木津はこう言い放ったのである。
「僕に挿れるのと僕が挿れるのと、どっちがいいんだ」 と。
益田が煮えきらずうーとかあーとか言っている間にも、時は過ぎて行く。
榎木津の苛立ちが座っている益田にまで伝わってきて、ますます焦るばかりで考えがまとまらない。冷や汗が背中を伝い、いっそ溶けて消えてしまえば考えなくて済むかと思う。鬱病の小説家のことが頭を過ぎった。
その瞬間、榎木津の眉がぴくりと動くのを見た。苛立ちが怒りに変わっている。
「なんでサルのことなんか考えてるんだ!」
「い、いや違います!決して違います!」
「したいのかしたくないのか、どっちだ!」
「そりゃしたいですよ!」
売り言葉に買い言葉で、とんでもないことを言ってしまった。益田の頬に血が昇る。
白いシャツ一枚羽織ったきりの裸の胸が眩しい。
あの肌に指を沿わせれば普段騒がしいばかりの彼が耳に心地よい声で鳴くことも、榎木津のものを身の内に受け入れ揺さぶられ、腹に擦れた屹立が齎す快感も知っているだけに、益田は泣きそうな顔になった。
そんな益田と対照的に、榎木津はにこりと微笑む。寒風吹き荒ぶ北の大地から急に陽だまりに放り出されたようで、益田は逆に面食らってしまう。
「そっか、ぼくもしたい」
だから早く決めな、と促された。
先程までとは違った意味で、益田は涙が出そうになった。
榎木津の意図こそ解らないが、現に彼はこうして自分の答えを待ってくれている。自惚れてもいいのだろうか。自分は少なくとも彼に望まれている、と思ってもいいのだろうか。
益田は毅然と目を上げて、口を開く。
「……榎木津さんの、お好きな方で……」
雷のような怒号で和寅が目を覚ましてしまったため、議論は次回に持ち越されることになった。
――――
好きなのでどちら側でもいい。
とはいえ同時間軸の完全リバーシブルは読み手を選ぶ気が…吃驚した方いらしたらスミマセン。
星が綺麗だから少し遠回りしよう、と言って益田を誘い出したのは鳥口だった。夜気が火照った頬に心地よい。街から離れるほど、星は多く明るく見えた。
「綺麗ですねぇ。鳥口君写真機持ってくれば良かったのに」
「いいのいいの。今益田君と見てるから意味があるんすよ」
もう上手いんだから、と言ってケケケと笑う益田はほろ酔いで上機嫌だ。かく言う鳥口の足元も少し浮遊感を伴っている。少々飲みすぎたようだ。喧騒も遠く、会話の合間に靴の裏が土を踏みしめる音がする。酔っているので軽口は機嫌よく続いたが、やがてそれも終わり、しんとした沈黙が2人を包んだ。
手持ちぶさたに見上げた夜空は、やはり星が降るほどに輝いている。
「…流れ星に願い事3回言うと叶うって言いますよねェ」
「言います言います。でもありゃ駄目ですよ、僕ぁもっとキラキラーってゆっくり流れるもんだと思ってたんですけど、実際見たら一瞬ですよ」
スッと夜空を切り裂くような光の線は、あっと思う間もなく消えてしまい、幼い時はそれは落胆したものだった。この年になるとゆっくり夜空を見上げるなんていうこともない。それを寂しく思った鳥口は、益田に提案した。
「どうすか、流れ星探してみませんか」
「なんですか藪から棒に!第一そんなすぐ見つからないですよ、朝になっちゃいます」
「いやぁこんなに星があることだし、こうして背中を合わせて見張っていれば1つくらいは見つかるかも」
遠くに黒山のようになった森がある以外は辺り一面ほとんど田んぼで、夜空が覆いかぶさってくるようだ。
半ば無理やりに益田の背中と自分の背中を合わせると、やめてくださいよぅ鳥口君と笑う益田が身を捩る。
暗がりの中で男2人がきゃあきゃあとはしゃぎまわっているのは、相当の奇態だ。これだから酔っ払いは仕方ない。
小走りで逃げ出した益田を、鳥口が追いかける。やがて2人の歩幅は狭まり、てくてくと歩くようになった。
「見つかったとしたって、あっ鳥口君流れ星ですよさぁ願い事をどうぞとか言っている間に消えちゃいますからね」
「いやぁ益田君が見つけたぶんは益田君の権利でしょう」
「僕はいいですよ、そんな願いたい事もないですし」
願いたい事がない?鳥口は首を傾げる。
戯れに指折り数えながら、願い事について考えてみた。
「またまたァ。色々あるじゃないですか。旨いものを腹一杯食べたいとか」
「それは鳥口君のお願いでしょう。あんなに食べてよく旨いもののことが考えられますねぇ」
「旨い酒が飲みたいとか、いい暮らしがしたいとか」
「僕ぁ小市民ですからねぇ、なんだかんだ言って身の丈にあった生活が一番ですよ」
「想い人に振り向いてほしいとか」
そう言って指を折った時、あ、と思った。
益田は一瞬足を止めたが、すぐに元通り歩き出す。
彼が腕を振るたびに、星空の下で蒼く見えるシャツの背中から尖った肩甲骨が浮き出している。
「…駄目ですよぉ」
夜空よりなお黒い彼の髪が、月明かりを受けて輪を作る。
「言葉は口に出すと力を持つんです。だから言っちゃいけないんです」
いけないんでーす、と歌うように言う彼の表情は、背中からではわからない。
どちらにしても、彼の笑顔は時々諦めたように見えるので、鳥口には益田の心情を量りうることは出来なかった。
前を行く益田の輪郭がうすぼんやりと形を失うように見えて、気づかれないようそっと目を擦る。
「あっ、駅が見えてきましたよ」
街灯のために周りは明るくなり、星の数は減っていく。
鳥口は少しだけ歩幅をゆるめたが、益田がどんどん遠くに行ってしまうので、結局小走りで追いかけた。
願うことすら許されない願いを持つのは、彼だけではない。万が一にも叶わないと知っていても、叶うことをどこかで望みながらも、両手で握って押し殺す。膨らみつづける心の声を、それより強い力で押さえつけて、いつか消えてしまうことを待ちながら。
相反する願いを抱えるその両手は、皮肉にも神に祈る姿によく似ている。
「鳥口君早く、電車行っちゃいますよ」
「うへぇぇ、待ってくださいって」
それでも。
彼の声が神様に届くことを、鳥口は願わずにはいられないのだ。
――――
久々に薔薇十字恋愛部。なんという乙女鳥口!