まずい事になった。
駅に向かう人波を掻き分けるようにして、益田は急いでいる。向かい側から歩いてくる人間を避けるのに精一杯で、脇の小道から飛び出してきた男にも気が付かなかった。結果二人は衝突し、跳ね飛ばされた益田は街路樹にぶつかって転倒を免れたものの、ぶつかって来た方の人物はもんどりうって派手に転んだ。
はっとして見下ろせば、路上にひっくり返っているのは見知った顔。
「鳥口君!」
「そういう君は益田君じゃないすか。いやはや、どうも…痛ってて」
腰を擦りながら立ち上がった鳥口は、益田と目が合うや否や不安げな顔をしてみせた。恐らく益田も同様だろう。何せ彼らは本来この時間、『こんな処に居てはならない』のだ。
「見た所益田君も大分お急ぎで」
「そうなんですよもう、妾宅で本妻さんと二号さんが依頼人交えて大騒ぎで、そういう鳥口君も」
「取材先から直帰のつもりだったんで道に迷っちゃ世話ないです、ってことは、うへぇ」
「と、とにかく急がないと!」
全力疾走で縺れる足を叱咤し、息を切らせて走り抜ける。
駅前に辿り着いた時にはもう日はとっぷりと落ちて、点った街灯の下はそれぞれの行き先に向かう者達で満ちていた。二人はようやく立ち止まり、きょろきょろと辺りを見渡す。直ぐに鳥口があっと声を上げた。
「良かった、まだ居た!」
「いやぁ良かぁないでしょう、ありゃかなり怒ってますよ…」
ロータリーの中央、約束の時刻を二周りも過ぎた文字盤の下に、無表情で突っ立っている若い刑事の姿があった。
*
長く伸びた影に添って、おずおずと声をかける。
「ど、どうも青木さん…お待たせしました…」
「お腹空きましたよね。なんて、空いてないわけないか…」
青木はちらりと黒い瞳を二人に向けたが、またふいと駅舎へと視線を戻した。表情は全く変わらず、平素ならこけしに似ていると云って笑ってやるところだが全くそんな雰囲気では無い。辺りは仕事を終えた人々が放つ開放感に満ちているというのに、三人の周りだけやたらと空気が重いのだ。
「あ、あのう青木さん、こんな所で立ってるのもなんですし、行きません?」
益田がへらりと調子良く笑うと、ようやく青木の首が二人の方向を向いた。――だが。
「すみません、貴方達はどなたですか」
「…へぇ!?」
「生憎僕は友人二人を待っているところですので」
きっぱりとそう云うと、フィルムを巻き戻すようにして青木は姿勢を元に戻してしまった。鳥口と益田はぽかんと口を開けて、その横顔を見ているしかない。
一足先に我に返った鳥口が、未だ呆然としている益田の脇腹を小突いた。
「益田君、益田君」
「あ――ああはい、ど、どうしましょう」
「どうもニッケルも無いでしょう、うへぇ、申し訳無い事したなぁ」
うっかりすると幼くすら見える青木の輪郭が、明らかな拒絶の意志を持って夜の町に浮かび上がっている。
行き交う人々は三人の事を見もしないが、見たとしても、人待ちの様子で遠くを見ている男とその傍らで突っ立っている二人が結びつく事は無いだろう。その位深くて長い溝が、地面を這う影に溶け込んだまま口を開けているように思える。
こういう空気が誰よりも苦手なのは、益田だ。
「どうしたんですよ青木さん!凄く遅れたのは申し訳無いんですが、これには訳がありまして」
「貴方の事情を伺ってる程暇じゃないんですよ僕は」
見もしない。益田はがっくりと肩を落とした。
まぁまぁ、と間に入るようにして鳥口が口を開く。
「まぁ聞いてくださいよ、お互い急ぎすぎて僕と益田君、其処でぶつかったんです。下僕も歩けば僕に当たるとはまさにこのことですよ」
「寒い」
切り捨てられた。鳥口はうへぇ、と悲しげにつぶやいて、それきり黙ってしまう。飼い主に叱られた犬の其れだ。
代わって益田が青木の横に立ち、妙に甘えたような口調で縋りつく。
「ねっ、青木さんお腹空きません?今日は奢りますからパーっと飲んでお怒りを鎮めてくださいよぅ。僕良いお店知ってるんです。生うにお好きじゃないですか?」
「あぁ良いですねぇ、美味しそうじゃないですか。最近寒くなってきたし、熱燗をきゅっといきたい所ですよねぇ」
「鳥口君もこう云ってますし、行きましょうよ青木さん。お店閉まっちゃいますよ」
時計に凭れている青木は、もう返事すらしない。本当に他人の会話を聞いているような態度だ。
溝どころか高い壁を感じる。青木さん、と小さな声で名を呼ぶのが精一杯だ。皆誰かと楽しげに歩き、或いは自分を待つ誰かの元へ行こうとしている中、ひとりで佇んでいた青木を見つけてからどれ程の時間が経っただろう。
呼びかける事も出来なくなった二人に目もくれず、呼吸をひとつ落とした青木が、後頭部をことりと支柱に預けた。
「――僕の友人はね、謝りもしないで奢りなんかで済まそうなんて云う薄情な連中じゃあないんですよ」
天を振り仰いだ横顔は、やはり誰かを、何かを待っているようで。
そして――酷く寂しそうなものだ。
鳥口と益田はその表情を見つめ、二人で顔を見合わせ、口々に叫んだ。
「…青木さぁぁん!ごめんなさぁぁい!」
「本当にごめんなさい!僕達が、いや!僕が馬鹿でした!つまんない事云ってうやむやにしようとして、僕ぁ最低だ」
「いや馬鹿なのは僕もです!そうですよ何より最初に頭を下げなきゃいけなかったんだ!本当に申し訳ない!僕ぁ榎木津さんの云う通り、馬鹿で愚かなカマ野郎なんですよぅぅ!」
「いやカマは関係無くない!?」
「………………くくっ」
はたと口を噤んだ二人の目の前で、青木が口に手を当てて笑っている。間隔は狭いが人懐っこい瞳と切れ長の黒い目がぶつかって、それから満面の笑みに変わった。
「やったー青木さんが笑ったー!やったー!」
「笑ってくれました!良かった!本当に良かった!」
通行人の中には、まだ酔っ払いが出るには早い時間帯でありながら路上で万歳三唱している男二人を訝しげに見る者も居る。
青木にばんと背中を叩かれて、二人は両手を高々と挙げたままで振り向いた。
「もう解ったよ。僕も大人げ無かったです、すみませんね」
「じゃあ皆ごめんなさいって事で、丸く収まったって事で良いでしょうか!」
「これにて一件着陸。いやァ良かった良かった」
ようやく時計の下を離れた青木が、悪戯っぽくにやりと笑う。
「奢ってくれるんでしょう」
「結局聞いてるんじゃないですか、参ったなァ」
「まぁ此処は僕等の割り勘って事でいいじゃないすか、ね」
約束の時間を遅れる事二時間半、三人は辿るべき道程に足を進めた。
もう彼等が他人で無い事を疑う者など、何処にも居ない。
―――
今日も仲良し薔薇十字。
駅に向かう人波を掻き分けるようにして、益田は急いでいる。向かい側から歩いてくる人間を避けるのに精一杯で、脇の小道から飛び出してきた男にも気が付かなかった。結果二人は衝突し、跳ね飛ばされた益田は街路樹にぶつかって転倒を免れたものの、ぶつかって来た方の人物はもんどりうって派手に転んだ。
はっとして見下ろせば、路上にひっくり返っているのは見知った顔。
「鳥口君!」
「そういう君は益田君じゃないすか。いやはや、どうも…痛ってて」
腰を擦りながら立ち上がった鳥口は、益田と目が合うや否や不安げな顔をしてみせた。恐らく益田も同様だろう。何せ彼らは本来この時間、『こんな処に居てはならない』のだ。
「見た所益田君も大分お急ぎで」
「そうなんですよもう、妾宅で本妻さんと二号さんが依頼人交えて大騒ぎで、そういう鳥口君も」
「取材先から直帰のつもりだったんで道に迷っちゃ世話ないです、ってことは、うへぇ」
「と、とにかく急がないと!」
全力疾走で縺れる足を叱咤し、息を切らせて走り抜ける。
駅前に辿り着いた時にはもう日はとっぷりと落ちて、点った街灯の下はそれぞれの行き先に向かう者達で満ちていた。二人はようやく立ち止まり、きょろきょろと辺りを見渡す。直ぐに鳥口があっと声を上げた。
「良かった、まだ居た!」
「いやぁ良かぁないでしょう、ありゃかなり怒ってますよ…」
ロータリーの中央、約束の時刻を二周りも過ぎた文字盤の下に、無表情で突っ立っている若い刑事の姿があった。
*
長く伸びた影に添って、おずおずと声をかける。
「ど、どうも青木さん…お待たせしました…」
「お腹空きましたよね。なんて、空いてないわけないか…」
青木はちらりと黒い瞳を二人に向けたが、またふいと駅舎へと視線を戻した。表情は全く変わらず、平素ならこけしに似ていると云って笑ってやるところだが全くそんな雰囲気では無い。辺りは仕事を終えた人々が放つ開放感に満ちているというのに、三人の周りだけやたらと空気が重いのだ。
「あ、あのう青木さん、こんな所で立ってるのもなんですし、行きません?」
益田がへらりと調子良く笑うと、ようやく青木の首が二人の方向を向いた。――だが。
「すみません、貴方達はどなたですか」
「…へぇ!?」
「生憎僕は友人二人を待っているところですので」
きっぱりとそう云うと、フィルムを巻き戻すようにして青木は姿勢を元に戻してしまった。鳥口と益田はぽかんと口を開けて、その横顔を見ているしかない。
一足先に我に返った鳥口が、未だ呆然としている益田の脇腹を小突いた。
「益田君、益田君」
「あ――ああはい、ど、どうしましょう」
「どうもニッケルも無いでしょう、うへぇ、申し訳無い事したなぁ」
うっかりすると幼くすら見える青木の輪郭が、明らかな拒絶の意志を持って夜の町に浮かび上がっている。
行き交う人々は三人の事を見もしないが、見たとしても、人待ちの様子で遠くを見ている男とその傍らで突っ立っている二人が結びつく事は無いだろう。その位深くて長い溝が、地面を這う影に溶け込んだまま口を開けているように思える。
こういう空気が誰よりも苦手なのは、益田だ。
「どうしたんですよ青木さん!凄く遅れたのは申し訳無いんですが、これには訳がありまして」
「貴方の事情を伺ってる程暇じゃないんですよ僕は」
見もしない。益田はがっくりと肩を落とした。
まぁまぁ、と間に入るようにして鳥口が口を開く。
「まぁ聞いてくださいよ、お互い急ぎすぎて僕と益田君、其処でぶつかったんです。下僕も歩けば僕に当たるとはまさにこのことですよ」
「寒い」
切り捨てられた。鳥口はうへぇ、と悲しげにつぶやいて、それきり黙ってしまう。飼い主に叱られた犬の其れだ。
代わって益田が青木の横に立ち、妙に甘えたような口調で縋りつく。
「ねっ、青木さんお腹空きません?今日は奢りますからパーっと飲んでお怒りを鎮めてくださいよぅ。僕良いお店知ってるんです。生うにお好きじゃないですか?」
「あぁ良いですねぇ、美味しそうじゃないですか。最近寒くなってきたし、熱燗をきゅっといきたい所ですよねぇ」
「鳥口君もこう云ってますし、行きましょうよ青木さん。お店閉まっちゃいますよ」
時計に凭れている青木は、もう返事すらしない。本当に他人の会話を聞いているような態度だ。
溝どころか高い壁を感じる。青木さん、と小さな声で名を呼ぶのが精一杯だ。皆誰かと楽しげに歩き、或いは自分を待つ誰かの元へ行こうとしている中、ひとりで佇んでいた青木を見つけてからどれ程の時間が経っただろう。
呼びかける事も出来なくなった二人に目もくれず、呼吸をひとつ落とした青木が、後頭部をことりと支柱に預けた。
「――僕の友人はね、謝りもしないで奢りなんかで済まそうなんて云う薄情な連中じゃあないんですよ」
天を振り仰いだ横顔は、やはり誰かを、何かを待っているようで。
そして――酷く寂しそうなものだ。
鳥口と益田はその表情を見つめ、二人で顔を見合わせ、口々に叫んだ。
「…青木さぁぁん!ごめんなさぁぁい!」
「本当にごめんなさい!僕達が、いや!僕が馬鹿でした!つまんない事云ってうやむやにしようとして、僕ぁ最低だ」
「いや馬鹿なのは僕もです!そうですよ何より最初に頭を下げなきゃいけなかったんだ!本当に申し訳ない!僕ぁ榎木津さんの云う通り、馬鹿で愚かなカマ野郎なんですよぅぅ!」
「いやカマは関係無くない!?」
「………………くくっ」
はたと口を噤んだ二人の目の前で、青木が口に手を当てて笑っている。間隔は狭いが人懐っこい瞳と切れ長の黒い目がぶつかって、それから満面の笑みに変わった。
「やったー青木さんが笑ったー!やったー!」
「笑ってくれました!良かった!本当に良かった!」
通行人の中には、まだ酔っ払いが出るには早い時間帯でありながら路上で万歳三唱している男二人を訝しげに見る者も居る。
青木にばんと背中を叩かれて、二人は両手を高々と挙げたままで振り向いた。
「もう解ったよ。僕も大人げ無かったです、すみませんね」
「じゃあ皆ごめんなさいって事で、丸く収まったって事で良いでしょうか!」
「これにて一件着陸。いやァ良かった良かった」
ようやく時計の下を離れた青木が、悪戯っぽくにやりと笑う。
「奢ってくれるんでしょう」
「結局聞いてるんじゃないですか、参ったなァ」
「まぁ此処は僕等の割り勘って事でいいじゃないすか、ね」
約束の時間を遅れる事二時間半、三人は辿るべき道程に足を進めた。
もう彼等が他人で無い事を疑う者など、何処にも居ない。
―――
今日も仲良し薔薇十字。
PR
Web拍手お返事です。ありがとうございます。
>一色様
はじめましてこんばんは、『夕焼けを包む~』をお読み頂いて有難うございます。
いつも事務所でわちゃわちゃやってる2人なので、偶にはこういうのも良いかと思いやってみました。
明け方のひんやりした空気が少しでも伝われば幸いです。
榎木津と益田の可愛らしさと、閲覧者様の皆様の優しさのお陰でゆっくりではありますが活動出来てます。
コメントありがとうございました。
>eri様
『夕焼けを包む~』へのご感想ありがとうございます。
益榎=緋襦袢という安易な発想ですみません。一回は着せたいですよね、緋襦袢…。
戦隊本の表紙絵もご覧頂けて嬉しいです。益田っていうかお饅頭ですね。
カマスカス解って頂けて有難いです(笑)お米効果でしょうか。
周囲では何故かイエローの人気が高かったです。本文も頑張りますね。
>9月18日 2:09の方
萌えてくださってありがとうございます。
私もオフライン活動やら何やらで煮えがちでございます。
原稿頑張ります。応援ありがとうございました。
>蒼月様
いつもありがとうございます。
『夕焼けを包む~』を書いた日は私もなんか早く目が覚めてしまったので、気が合いますね(?)
小説で色を表現するのって凄く難しくって、「橙とかさっきから何回言ってるんだよ」って自分で思います。
私の表現力が未熟な分、読み手様の想像力に凄く助けられているなと感じる今日この頃でございます。
最近急に秋めいて朝晩寒いですが、体調に気をつけてお過ごしくださいね。
ありがとうございました。
叩いてくださった方も、ありがとうございました。
返信不要の方もありがとうございます。メールはこれからお返しさせて頂きます。遅れまして申し訳ありません。
先日は「AS」様で開催されていた益榎チャットに少々お邪魔させて頂きました。京極で活動を始めてなんだかんだで半年以上になりますが、益榎!っていう気分でお話させて頂いたのは初めてだったかもしれません。楽しかったです。主催様と参加者様、ありがとうございました。
榎益榎って表記の通り榎木津の立ち位置というか、アプローチ次第?でカップリングが変動するので面白いなぁと思います。益田はニュートラル。たまには益田からも動いて欲しい所存です。この場合、性的な意味では無く。何を言っているんでしょうか私は。くだ巻いてないで原稿します。
>一色様
はじめましてこんばんは、『夕焼けを包む~』をお読み頂いて有難うございます。
いつも事務所でわちゃわちゃやってる2人なので、偶にはこういうのも良いかと思いやってみました。
明け方のひんやりした空気が少しでも伝われば幸いです。
榎木津と益田の可愛らしさと、閲覧者様の皆様の優しさのお陰でゆっくりではありますが活動出来てます。
コメントありがとうございました。
>eri様
『夕焼けを包む~』へのご感想ありがとうございます。
益榎=緋襦袢という安易な発想ですみません。一回は着せたいですよね、緋襦袢…。
戦隊本の表紙絵もご覧頂けて嬉しいです。益田っていうかお饅頭ですね。
カマスカス解って頂けて有難いです(笑)お米効果でしょうか。
周囲では何故かイエローの人気が高かったです。本文も頑張りますね。
>9月18日 2:09の方
萌えてくださってありがとうございます。
私もオフライン活動やら何やらで煮えがちでございます。
原稿頑張ります。応援ありがとうございました。
>蒼月様
いつもありがとうございます。
『夕焼けを包む~』を書いた日は私もなんか早く目が覚めてしまったので、気が合いますね(?)
小説で色を表現するのって凄く難しくって、「橙とかさっきから何回言ってるんだよ」って自分で思います。
私の表現力が未熟な分、読み手様の想像力に凄く助けられているなと感じる今日この頃でございます。
最近急に秋めいて朝晩寒いですが、体調に気をつけてお過ごしくださいね。
ありがとうございました。
叩いてくださった方も、ありがとうございました。
返信不要の方もありがとうございます。メールはこれからお返しさせて頂きます。遅れまして申し訳ありません。
先日は「AS」様で開催されていた益榎チャットに少々お邪魔させて頂きました。京極で活動を始めてなんだかんだで半年以上になりますが、益榎!っていう気分でお話させて頂いたのは初めてだったかもしれません。楽しかったです。主催様と参加者様、ありがとうございました。
榎益榎って表記の通り榎木津の立ち位置というか、アプローチ次第?でカップリングが変動するので面白いなぁと思います。益田はニュートラル。たまには益田からも動いて欲しい所存です。この場合、性的な意味では無く。何を言っているんでしょうか私は。くだ巻いてないで原稿します。
――いちばんぼし、みぃつけた。
右手を母の暖かな手に握られ、左手で布のバッグをぶら下げて帰り道を歩いている。華奢な身体には少し大きすぎるバッグには、使い込んだノートと今日貰ったばかりの新しい譜面が入っているのだ。すれ違った石を蹴る子どもの群れは自分と同じ年頃で、つい名残惜しく思い振り返る。
母に名を呼ばれ、顔を上げた。大好きな細面の背景には、晴れ渡った薄紫の空が広がっている。民家の屋根に点々と乗っている黒い影は、きっと鴉だろうと思った。
ふと瞬きをした。高い空の一点にぽつりと光るものを見つけたからだ。まだ残光の残る一帯に、一際明るい輝き。母の手を引いてその事を知らせると、彼女は優しく笑んでこう言った。
「良かったわね。お願い事をしないとね」
「どうして?」
「一番星には神様が住んでいるの。最初に見つけた子のお願いを叶えてくれるのよ」
頷いて、また空を見上げる。日は落ちて、益々紺を増した空には幾つもの星が浮かびだした。けれどさっき見つけた一番星は一際明るく、間違えようも無い。白い光があまりにも綺麗なので、お願いの事よりも、どんな神様が住んでいるのかの方が気になった。どの星より早く現れて、一番先に見つける子どもは誰かと見下ろしている神様。
あんな眩い星に住んでいるのだから、きっと綺麗な人なのだろう。あの光と同じくらい肌が白くて、世界中全部見渡せるくらい大きな目をしてて、それで、まぶしい。
周りの大人は、程度の違いはあれど皆黒い髪をしている。でも神様は金とも茶ともつかない髪をふわふわ靡かせていて、誰が見ても神様だと直ぐに解るように造られている。案の定大きな瞳は薄く透き通った琥珀のような色で、星を抱いてきらきらしているのだ。
そうだ、きっとこんな感じだな。
(――一番星、)
目の前に居る神様に手を伸ばす。嬉しくて嬉しくて、自然と口元が緩んだ。
「…見ぃつけた…」
「――何を見つけたって?」
「…え?」
益田は目を開けた。視界は少し明るくなっただけなので、もう既に開けていたのかも知れない。見慣れた事務所の景色が横に傾いていることで、ようやく横になっているのは自分だという事に気がついた。長椅子に使われている革が、頬にしっとりと張り付いている。さらには何故か榎木津がしゃがみこんでいて、目の高さが揃っている。
「あれ、僕ぁ寝てましたか」
「知るものか。誰がいちいち下僕の挙動に気を配る!マスヤマなんか蜥蜴みたいにソファと同化してるんだから」
ぶらりと腕を引き上げられた。
「掴まれなかったら素通りしていたぞ」
見れば自分の手が、榎木津の手を握りこんでいる。
それがどういうことなのか今一つ理解が及ばず、無言のままに時が流れたが、やがて益田は本当に目を覚まし奇声を上げて飛び起きた。
「……うわぁぁあ!? 何すんですかああ!」
「こっちの台詞だ!」
「そんな、だって僕ぁ、一番星が、あれ? あれ?」
しどろもどろになっている益田を、鳶色の瞳がじっと見ている。
手を離そうとした時にはすでに榎木津のもう片方の手ごと握りこまれていて、振り払うのもままならない。
泣きそうな顔で見た榎木津の表情は意外にも穏やかで、益田は目を瞬かせる。
「――下僕の癖に出し惜しみとは、生意気だぞ」
「え?」
握った手に、僅かに力が込められる。
その貌かたちは夢に見た神様とそっくりだ。恐らくは魂の形までもそうなのだろう。
誰よりも早く、眩しい。
「あんな風にも笑えるんじゃないか」
―――
益田の素の笑顔待ち。
油断すると寝てる話が続くブログです。
右手を母の暖かな手に握られ、左手で布のバッグをぶら下げて帰り道を歩いている。華奢な身体には少し大きすぎるバッグには、使い込んだノートと今日貰ったばかりの新しい譜面が入っているのだ。すれ違った石を蹴る子どもの群れは自分と同じ年頃で、つい名残惜しく思い振り返る。
母に名を呼ばれ、顔を上げた。大好きな細面の背景には、晴れ渡った薄紫の空が広がっている。民家の屋根に点々と乗っている黒い影は、きっと鴉だろうと思った。
ふと瞬きをした。高い空の一点にぽつりと光るものを見つけたからだ。まだ残光の残る一帯に、一際明るい輝き。母の手を引いてその事を知らせると、彼女は優しく笑んでこう言った。
「良かったわね。お願い事をしないとね」
「どうして?」
「一番星には神様が住んでいるの。最初に見つけた子のお願いを叶えてくれるのよ」
頷いて、また空を見上げる。日は落ちて、益々紺を増した空には幾つもの星が浮かびだした。けれどさっき見つけた一番星は一際明るく、間違えようも無い。白い光があまりにも綺麗なので、お願いの事よりも、どんな神様が住んでいるのかの方が気になった。どの星より早く現れて、一番先に見つける子どもは誰かと見下ろしている神様。
あんな眩い星に住んでいるのだから、きっと綺麗な人なのだろう。あの光と同じくらい肌が白くて、世界中全部見渡せるくらい大きな目をしてて、それで、まぶしい。
周りの大人は、程度の違いはあれど皆黒い髪をしている。でも神様は金とも茶ともつかない髪をふわふわ靡かせていて、誰が見ても神様だと直ぐに解るように造られている。案の定大きな瞳は薄く透き通った琥珀のような色で、星を抱いてきらきらしているのだ。
そうだ、きっとこんな感じだな。
(――一番星、)
目の前に居る神様に手を伸ばす。嬉しくて嬉しくて、自然と口元が緩んだ。
「…見ぃつけた…」
「――何を見つけたって?」
「…え?」
益田は目を開けた。視界は少し明るくなっただけなので、もう既に開けていたのかも知れない。見慣れた事務所の景色が横に傾いていることで、ようやく横になっているのは自分だという事に気がついた。長椅子に使われている革が、頬にしっとりと張り付いている。さらには何故か榎木津がしゃがみこんでいて、目の高さが揃っている。
「あれ、僕ぁ寝てましたか」
「知るものか。誰がいちいち下僕の挙動に気を配る!マスヤマなんか蜥蜴みたいにソファと同化してるんだから」
ぶらりと腕を引き上げられた。
「掴まれなかったら素通りしていたぞ」
見れば自分の手が、榎木津の手を握りこんでいる。
それがどういうことなのか今一つ理解が及ばず、無言のままに時が流れたが、やがて益田は本当に目を覚まし奇声を上げて飛び起きた。
「……うわぁぁあ!? 何すんですかああ!」
「こっちの台詞だ!」
「そんな、だって僕ぁ、一番星が、あれ? あれ?」
しどろもどろになっている益田を、鳶色の瞳がじっと見ている。
手を離そうとした時にはすでに榎木津のもう片方の手ごと握りこまれていて、振り払うのもままならない。
泣きそうな顔で見た榎木津の表情は意外にも穏やかで、益田は目を瞬かせる。
「――下僕の癖に出し惜しみとは、生意気だぞ」
「え?」
握った手に、僅かに力が込められる。
その貌かたちは夢に見た神様とそっくりだ。恐らくは魂の形までもそうなのだろう。
誰よりも早く、眩しい。
「あんな風にも笑えるんじゃないか」
お題提供:『ペトルーシュカ』様
―――
益田の素の笑顔待ち。
油断すると寝てる話が続くブログです。
榎木津が目を覚ました時、室内は眩しい程の橙に染まっていた。
寝乱れた掛け布団、シーツ、レースのカーテン。一際朱の強い其れに伸ばした爪先もやはり紅い。
ぼんやりと寝ぼけた頭で室内を見渡し、誰に向けてでも無く薄い唇が開かれた。
「…今、何時だ…?」
探偵が起きた時が朝だ。そうは云うものの、今が朝か夕方なのかも判らなくては困る。夕方なら夕食が直ぐだし、明け方なら食事が無いのでもう一回寝るまでだ。榎木津は立ち上がった。
裸足で触れた床は硬く冷たく、肩の辺りまで肌寒さが這い上がってくる。
椅子に引っ掛けてあった適当な羽織り物を纏うと、事務所に繋がる扉を開けた。
遮光の無いフロア内もまた橙色。榎木津は掛け時計を見上げる。4時25分。―――微妙な時間だ。文字盤から目を逸らした榎木津は、ふとソファの上に目を留めた。毛布を頭まですぽりと被った「何か」が、長椅子の上に転がっている。裾から飛び出している黒い靴下を履いた頼りない足首には見覚えがあった。
「マスヤマか」
こいつがこんな所で転がっているということは、朝なんだろうな。腰に手を当てて、榎木津はなんとなく毛布の塊を眺めた。毛布は中身の呼吸に合わせてゆっくりと膨らんでは萎む。小心なこの男は、カーテンの無い事務所内で寝ていると朝日が眩しくて目が覚めてしまうと云っていた気がする。人工的な繭を作って隠れるようにして寝ているのはその所為だろう。
榎木津はついと視線を外し、長椅子を避けてぺたぺたと歩いた。精々寝ていろと思った。
自分では無い誰かが掛けた内鍵を外すと、榎木津は金文字に彩られた扉を抜ける。からんからんと鐘の音が、朝の清浄な空気の中をゆっくりと渡って行った。
外はやはりひんやりと寒い。足の裏が直接コンクリートに触っているのも一因か。
けれど高所から見渡す光景に広がる橙色の見事な天蓋を見て、榎木津は寒さを忘れた。背中側の空はまだ闇が蟠っているのに、正面の空は燃えているようなのも不思議だ。
屋上をぐるりと取り巻く鉄柵に上体を預け、榎木津はぼんやりと其れを眺める。
相反する2色を白い地肌の上に乗せた雲が浮かんでいるのを見ていると、背後で鉄の扉が開閉するがこん、という音がした。
「榎木津さぁん」
振り向くと、其処には彼の下僕が立っていた。
「吃驚しましたよもう、早朝にドア鐘の音がするんですもん。泥棒かと思って。そしたら榎木津さんの襦袢がひらひら上がっていくのが見えたから」
益田はそう云うと、乗馬鞭の柄をズボンのポケットに突っ込む。さっきまで寝ていたのは本当らしく、羽織った黒いジャケットも何処か無造作に思える。
じゃあ僕ぁこれで、と頭を下げつつ踵を返した益田の背中目掛けて、張りのある声が飛んだ。
「動くな、益山!」
「うぇっ!?」
びくりと肩を竦めた益田は、声がした方に振り返る。柵に身を持たせ掛けて、榎木津が哂っている。
「其処は昨日と今日の境目だぞ」
そう云われて益田が見上げると、視界一杯に広がる空は紅と濃紺のグラデーション。大きな雲が形と色を変えながらゆっくりと彼の頭上を流れていく。
昇り始めた朝日を背負った榎木津は下穿きと緋色の襦袢しか身につけていなかったが、益田は寒そうだなぁと思う以前に圧倒されてしまう。吹き抜ける生まれたての風が薄手の生地をふわふわと躍らせて、何だか荘厳なものを見ているような気分にさせられる。
探偵が起きた時が朝だ――あながち嘘ではないかもしれないと益田は思う。
歩を進めて、榎木津に倣い鉄柵に肘を預けてきた。
「此処が『今日』なんですねぇ」
「うん、まだ誰も今日が来た事を知ら、な、」
榎木津が盛大なくしゃみをした。
驚いた雀たちがばさばさと飛び去っていく。
「ほらぁ寒いんじゃないですかぁ」
益田は慌しく自らの上着を脱いだ。
其れを榎木津の肩にかけようとして、それから少し逡巡するように眉を顰めた。
「何してる」
「あっごめんなさい、その、何か勿体無くてですね」
怪訝そうに歪んだ濃い眉の下にある鳶色の瞳は、太陽を映して赤みが強い。化生めいていると云っては感じが悪いが、とにかくこの世の者では無いのではとすら思える。
纏った襦袢の緋は、朝焼けよりもまだ紅い、夕焼け空の色。無粋な黒で隠すのは憚られる。
益田はそんな言葉を全て綯い交ぜにして、へらりと笑って云った。
「貴方が朝を連れてきたみたいに見えたもので」
そうしてやっと掛けられた上掛けはそれなりに暖かく。けれど榎木津は何も云わず、頭上から覆いかぶさってくる朝を見上げている。
―――
益榎っぽいの書きたいなーと思って。結局いつも通り。
タイトルが夕焼けなのに朝の話ですみません。
寝乱れた掛け布団、シーツ、レースのカーテン。一際朱の強い其れに伸ばした爪先もやはり紅い。
ぼんやりと寝ぼけた頭で室内を見渡し、誰に向けてでも無く薄い唇が開かれた。
「…今、何時だ…?」
探偵が起きた時が朝だ。そうは云うものの、今が朝か夕方なのかも判らなくては困る。夕方なら夕食が直ぐだし、明け方なら食事が無いのでもう一回寝るまでだ。榎木津は立ち上がった。
裸足で触れた床は硬く冷たく、肩の辺りまで肌寒さが這い上がってくる。
椅子に引っ掛けてあった適当な羽織り物を纏うと、事務所に繋がる扉を開けた。
遮光の無いフロア内もまた橙色。榎木津は掛け時計を見上げる。4時25分。―――微妙な時間だ。文字盤から目を逸らした榎木津は、ふとソファの上に目を留めた。毛布を頭まですぽりと被った「何か」が、長椅子の上に転がっている。裾から飛び出している黒い靴下を履いた頼りない足首には見覚えがあった。
「マスヤマか」
こいつがこんな所で転がっているということは、朝なんだろうな。腰に手を当てて、榎木津はなんとなく毛布の塊を眺めた。毛布は中身の呼吸に合わせてゆっくりと膨らんでは萎む。小心なこの男は、カーテンの無い事務所内で寝ていると朝日が眩しくて目が覚めてしまうと云っていた気がする。人工的な繭を作って隠れるようにして寝ているのはその所為だろう。
榎木津はついと視線を外し、長椅子を避けてぺたぺたと歩いた。精々寝ていろと思った。
自分では無い誰かが掛けた内鍵を外すと、榎木津は金文字に彩られた扉を抜ける。からんからんと鐘の音が、朝の清浄な空気の中をゆっくりと渡って行った。
外はやはりひんやりと寒い。足の裏が直接コンクリートに触っているのも一因か。
けれど高所から見渡す光景に広がる橙色の見事な天蓋を見て、榎木津は寒さを忘れた。背中側の空はまだ闇が蟠っているのに、正面の空は燃えているようなのも不思議だ。
屋上をぐるりと取り巻く鉄柵に上体を預け、榎木津はぼんやりと其れを眺める。
相反する2色を白い地肌の上に乗せた雲が浮かんでいるのを見ていると、背後で鉄の扉が開閉するがこん、という音がした。
「榎木津さぁん」
振り向くと、其処には彼の下僕が立っていた。
「吃驚しましたよもう、早朝にドア鐘の音がするんですもん。泥棒かと思って。そしたら榎木津さんの襦袢がひらひら上がっていくのが見えたから」
益田はそう云うと、乗馬鞭の柄をズボンのポケットに突っ込む。さっきまで寝ていたのは本当らしく、羽織った黒いジャケットも何処か無造作に思える。
じゃあ僕ぁこれで、と頭を下げつつ踵を返した益田の背中目掛けて、張りのある声が飛んだ。
「動くな、益山!」
「うぇっ!?」
びくりと肩を竦めた益田は、声がした方に振り返る。柵に身を持たせ掛けて、榎木津が哂っている。
「其処は昨日と今日の境目だぞ」
そう云われて益田が見上げると、視界一杯に広がる空は紅と濃紺のグラデーション。大きな雲が形と色を変えながらゆっくりと彼の頭上を流れていく。
昇り始めた朝日を背負った榎木津は下穿きと緋色の襦袢しか身につけていなかったが、益田は寒そうだなぁと思う以前に圧倒されてしまう。吹き抜ける生まれたての風が薄手の生地をふわふわと躍らせて、何だか荘厳なものを見ているような気分にさせられる。
探偵が起きた時が朝だ――あながち嘘ではないかもしれないと益田は思う。
歩を進めて、榎木津に倣い鉄柵に肘を預けてきた。
「此処が『今日』なんですねぇ」
「うん、まだ誰も今日が来た事を知ら、な、」
榎木津が盛大なくしゃみをした。
驚いた雀たちがばさばさと飛び去っていく。
「ほらぁ寒いんじゃないですかぁ」
益田は慌しく自らの上着を脱いだ。
其れを榎木津の肩にかけようとして、それから少し逡巡するように眉を顰めた。
「何してる」
「あっごめんなさい、その、何か勿体無くてですね」
怪訝そうに歪んだ濃い眉の下にある鳶色の瞳は、太陽を映して赤みが強い。化生めいていると云っては感じが悪いが、とにかくこの世の者では無いのではとすら思える。
纏った襦袢の緋は、朝焼けよりもまだ紅い、夕焼け空の色。無粋な黒で隠すのは憚られる。
益田はそんな言葉を全て綯い交ぜにして、へらりと笑って云った。
「貴方が朝を連れてきたみたいに見えたもので」
そうしてやっと掛けられた上掛けはそれなりに暖かく。けれど榎木津は何も云わず、頭上から覆いかぶさってくる朝を見上げている。
お題提供:『ペトルーシュカ』様
―――
益榎っぽいの書きたいなーと思って。結局いつも通り。
タイトルが夕焼けなのに朝の話ですみません。
Web拍手お返事です。ありがとうございます。
>蒼月様
毎度ありがとうございます。拍手文へのコメント頂けて、嬉しいです。
月が進むごとに趣味に走っていてお礼になっていないのでは?と思っていますが益田の下の名前カッコいいですよね、という事を言いたくて…。
依然榎木津→益田推しです。
蒼月様の神様パラレルの続きももうすぐ読めるということで宜しいのでしょうか!
大変楽しみにしております。ありがとうございました。
>いか様
すみません。開口一番謝りました。羽田×益田すみません。
続きが業界に生まれた様子が見受けられず、私の回線がどうかしてしまったのではと小首を傾げる日々です。
原稿でお忙しいところ、遊びに来て頂いてありがとうございました。
いか様の御本が会場で手に取れる日を待ち構えております。
>きんぎょばち様
羽田×益田へのご感想ありがとうございます。
越後屋…!羽田は越後屋でしたか。ということはその理論だと益田は生娘ですね。
帯をくるくるされる益田…一体…。
益田の安否へのお気遣い、ありがとうございました。
>末っ子様
拍手ありがとうございます。ご体調の方は大丈夫でしょうか?
末っ子様のブログを拝見して心配しておりましたので、拍手での思わぬ再会に喜びながらも驚いております。どうぞご自愛くださいませ。
女装攻榎益は内容的にどう考えても眼によくないかと思うのですが(笑)
執拗にアピールしてきた女装攻をこの機に作品に出来て、個人的には楽しかったです。うっかり脚に剃刀当ててしまった益田辺りもそんな感じなので、コメント頂けて嬉しかったです。
拍手お礼もご覧頂き、ありがとうございました。微妙なメルヘンで恐れ入ります。
名前格好良いですよね。龍一と礼二郎…大分ロマンです。
オンリーでもしかしてお会いできないかな、と勝手に思っておりましたが、残念です。ネットで日々お会いしていると思って、体調のご回復と活動再開を願っております。
通販は残部の中から行う予定ですので、もし取り置きのご希望などありましたらお申し付けください。
>林檎様
女装攻お読み頂いてありがとうございます。生まれてすみませんでした。
普通に(?)女装受も好きですが、女装攻のロマンシチズムはそれはそれということで、結果としてこんな感じです。
堂々と書く機会をくれたオフ友に感謝しつつ、公式からの訴状を恐れる日々でございます。
ここ2週間ほど、謎の更新が多くてすみませんでした。
いつかまともな榎益榎が書けるよう、研鑽を積みたい所存です。
林檎様のリクから3ヶ月もかかってしまいましたが、お陰様で達成できました。
オンリーの本も無事出来上がり、林檎様に笑顔でお会いできるよう頑張りますので宜しくお願い致します。
>9月11日 6:14の方
探偵神を大変なことにしてしまいました。拍手ありがとうございます。
クラシックなサイドファスナーの上衣+吊りスカートならなんとかいける と誰も必要としない設定まで練っている始末です。
海軍の制服としてのセーラー服榎木津は多分恐ろしく格好良いんでしょうが、スカート履かせてすみませんでした。
似合うもよし、似合わぬもよし、女装攻と榎木津と益田が大好きです。
お読み頂きまして、ありがとうございました。
叩いてくださった方も、ありがとうございました。
というわけでずいぶん長いことかかってしまいましたが、リクエストお題達成出来ました。
リクを頂いてから長いものでは3ヶ月以上経ってしまい申し訳ないです。お待ちくださった皆様、お読みくださった皆様のお陰です。ありがとうございました。
しばしば呟いた「女装攻」についての萌えは今回詰め込ませて頂きましたので、「なんだこいつは」と思いつつこういうものに萌える者もいるのだ、と思っていただければ、と思います…。気を遣ってリクエストしてくれたオフ友に、この場を借りてお礼申し上げます。
懺悔はこのへんにして、先日神保町に行った話です。
聖地神田神保町にある益田のカレー屋(仮)にカレー食べに行ってきました。益田のカレー屋(仮)のカリーはたっぷりの野菜と一緒に煮込んだらしいサラサラの本格派です。私が頼んだ豆カリーは当然ながら豆と、あとひき肉が入ってて、それだけ飲むと大変辛くご飯にかけると一瞬にして浸みて汁が突き抜けてしまうというシステムでした。ああいうサラサラのカレーの正しい食べ方を誰か教えてください。
カレーの前に出てくるバターを添えた小さいじゃが芋が美味しかったです。
折角なので(?)榎木津ビルヂングっぽい建物が無いかと探し回ったところ、水道橋駅に歩いて行く途中にあった某大学のキャンパスの一部が丁度瀟洒な三階建てで、とてもそれっぽかったんですが夜だったので写真が撮れませんでした…。また昼に行った時に撮ってきます。軽い不審人物。
京極の話が沢山出来、今後の活動についても進展がありました。オンリーで皆様にご報告出来たらなぁと思います。そのためにも原稿を、頑張ってきます。
>蒼月様
毎度ありがとうございます。拍手文へのコメント頂けて、嬉しいです。
月が進むごとに趣味に走っていてお礼になっていないのでは?と思っていますが益田の下の名前カッコいいですよね、という事を言いたくて…。
依然榎木津→益田推しです。
蒼月様の神様パラレルの続きももうすぐ読めるということで宜しいのでしょうか!
大変楽しみにしております。ありがとうございました。
>いか様
すみません。開口一番謝りました。羽田×益田すみません。
続きが業界に生まれた様子が見受けられず、私の回線がどうかしてしまったのではと小首を傾げる日々です。
原稿でお忙しいところ、遊びに来て頂いてありがとうございました。
いか様の御本が会場で手に取れる日を待ち構えております。
>きんぎょばち様
羽田×益田へのご感想ありがとうございます。
越後屋…!羽田は越後屋でしたか。ということはその理論だと益田は生娘ですね。
帯をくるくるされる益田…一体…。
益田の安否へのお気遣い、ありがとうございました。
>末っ子様
拍手ありがとうございます。ご体調の方は大丈夫でしょうか?
末っ子様のブログを拝見して心配しておりましたので、拍手での思わぬ再会に喜びながらも驚いております。どうぞご自愛くださいませ。
女装攻榎益は内容的にどう考えても眼によくないかと思うのですが(笑)
執拗にアピールしてきた女装攻をこの機に作品に出来て、個人的には楽しかったです。うっかり脚に剃刀当ててしまった益田辺りもそんな感じなので、コメント頂けて嬉しかったです。
拍手お礼もご覧頂き、ありがとうございました。微妙なメルヘンで恐れ入ります。
名前格好良いですよね。龍一と礼二郎…大分ロマンです。
オンリーでもしかしてお会いできないかな、と勝手に思っておりましたが、残念です。ネットで日々お会いしていると思って、体調のご回復と活動再開を願っております。
通販は残部の中から行う予定ですので、もし取り置きのご希望などありましたらお申し付けください。
>林檎様
女装攻お読み頂いてありがとうございます。生まれてすみませんでした。
普通に(?)女装受も好きですが、女装攻のロマンシチズムはそれはそれということで、結果としてこんな感じです。
堂々と書く機会をくれたオフ友に感謝しつつ、公式からの訴状を恐れる日々でございます。
ここ2週間ほど、謎の更新が多くてすみませんでした。
いつかまともな榎益榎が書けるよう、研鑽を積みたい所存です。
林檎様のリクから3ヶ月もかかってしまいましたが、お陰様で達成できました。
オンリーの本も無事出来上がり、林檎様に笑顔でお会いできるよう頑張りますので宜しくお願い致します。
>9月11日 6:14の方
探偵神を大変なことにしてしまいました。拍手ありがとうございます。
クラシックなサイドファスナーの上衣+吊りスカートならなんとかいける と誰も必要としない設定まで練っている始末です。
海軍の制服としてのセーラー服榎木津は多分恐ろしく格好良いんでしょうが、スカート履かせてすみませんでした。
似合うもよし、似合わぬもよし、女装攻と榎木津と益田が大好きです。
お読み頂きまして、ありがとうございました。
叩いてくださった方も、ありがとうございました。
というわけでずいぶん長いことかかってしまいましたが、リクエストお題達成出来ました。
リクを頂いてから長いものでは3ヶ月以上経ってしまい申し訳ないです。お待ちくださった皆様、お読みくださった皆様のお陰です。ありがとうございました。
しばしば呟いた「女装攻」についての萌えは今回詰め込ませて頂きましたので、「なんだこいつは」と思いつつこういうものに萌える者もいるのだ、と思っていただければ、と思います…。気を遣ってリクエストしてくれたオフ友に、この場を借りてお礼申し上げます。
懺悔はこのへんにして、先日神保町に行った話です。
聖地神田神保町にある益田のカレー屋(仮)にカレー食べに行ってきました。益田のカレー屋(仮)のカリーはたっぷりの野菜と一緒に煮込んだらしいサラサラの本格派です。私が頼んだ豆カリーは当然ながら豆と、あとひき肉が入ってて、それだけ飲むと大変辛くご飯にかけると一瞬にして浸みて汁が突き抜けてしまうというシステムでした。ああいうサラサラのカレーの正しい食べ方を誰か教えてください。
カレーの前に出てくるバターを添えた小さいじゃが芋が美味しかったです。
折角なので(?)榎木津ビルヂングっぽい建物が無いかと探し回ったところ、水道橋駅に歩いて行く途中にあった某大学のキャンパスの一部が丁度瀟洒な三階建てで、とてもそれっぽかったんですが夜だったので写真が撮れませんでした…。また昼に行った時に撮ってきます。軽い不審人物。
京極の話が沢山出来、今後の活動についても進展がありました。オンリーで皆様にご報告出来たらなぁと思います。そのためにも原稿を、頑張ってきます。