桜の木のように堂々と立ち、ふわふわと軽そうな栗色の髪が揺れている。
きらきら輝く飴色の瞳は、世界の全てすら見渡せそうだと思う。下僕の浅薄な心中ならば尚更だ。
その視線は僕を突き抜けて、何処か知らない世界を視ている。
貴方が壊した世界は今、少しづつ組み立てられている。
認めるしかないのだ、其処には貴方が居なければ。
なのに貴方は待ってくれない。意気揚々と、何処までも走っていってしまうから。
貴方に名前を呼ばれたなら、僕は何処でも付いて行く。
「マスヤマ!」
そんな貴方に、僕は。
柳の木のようにゆらゆらと立ち、しっとりと重そうな黒髪が靡いている。
妄信に鈍った黒い瞳は、僕の背中ばかり追っている。神の心中も判らない癖に。
その視線は僕の表層で立ち止まり、狭い世界の物差しに閉じ込めようと躍起だ。
お前が作り直した世界は今、一寸の揺らぎで又崩れそうだし。
認めたくは無いが、此処に僕が居てやらねば。
だけど僕は待ってやらない。意気消沈のポーズで、何時までも立ち止まっているな!
お前は名前を呼びながら、僕に何処でもついて来い。
「榎木津さん」
そんなお前に、僕は。
――――
面霊気を読み直して「榎木津→益田もあって然るべき」と思い、
とりあえず榎木津と益田について壷ポエム風に(…)整理。
正反対の2人が交差する瞬間を狙う日々です。
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